11/17

 今週はずっと頭痛と微熱があったけど、別に身体がだるいとかでは無かった。単純に体温が上がっただけの感じ。風邪だと必ず鼻からくるんだけど、そういうのもない。ただ目の奥が痛いかなって。

 日曜日のバイト中から肩がすごく重くなって、月曜日に肩もみの上手い子に肩をもんでもらった。それで楽にはなったけど、火曜日の午前はさすがに調子が悪くなったので休んだ。午後から学校に行ったらクラスの人に、「Tさん(肩もみしてくれた子)には悪いけど、あんま肩とか揉まん方が良いらしい。医者でも肩だけは揉まんって言っとったし」と言われてウケた。

 彼氏に話したら、普通に熱があるのでドン引きされてショックだった。ドン引きされるのって本当に傷付く。たじろいでしまってダサかった。私の家では微熱なんかに費やす時間も医療費も無かったんだって。いや中学生までは医療費が無料だったから、ちゃんと連れて行ってくれたけど。でも風邪って寝てれば治るし。とかそういうことを考えていたら惨めだった。母親はいつもため息交じりに「じゃあ医者行く??」って聞いて、私が「じゃあ大丈夫」って言うのを待っていた。そんな気持ちが分かる奴なんていない。同じクラスの清潔な女の子は風邪といって休むけど、私の体調不良は医者に罹る価値もない。

 そういえば母親が家計簿を付け始めたのはいつからだったろうなと考えたけど、もしかしたら私が高校にあがった頃かも。無月経産婦人科にかかった頃で、高かったらしい。中学生の時に行けば良かった。太るから服用もちゃんとしなかったし。たまに勝手に見て、日記のところにストレスフルな言葉が書いてあるのを確認した。母親はいつだって被害者面をしている。
 母親のことを考えたら、保育園くらいの時にイオンの中のゲームセンターに置き去りにされたことを思い出した。前も書いたかも。母親と喧嘩して、姉二人だけ連れてそのまま帰ってしまった。駐車場から母親の車が出ていくのを見て、すごく生きづらいなと思った。喧嘩しただけでこんな仕打ち。ちょっとクレーンゲームのお金をねだっただけだった。ゲームセンターの真ん中で大声で怒鳴られて捨てられた時の居心地の悪さってまさに人から引かれた時の感覚に近い。
 私は周りの人に迷子センターに連れていかれるのが嫌だったからずっとトイレにいた。迷子の放送があっても、親は自発的に私を置いていったんだから来ない。親が迎えに来ない子どもは惨めだ。そういう目で見られるのも嫌だった。それに迷子センターにも迷惑をかけたらもっと怒られて、また怒鳴りちらすんだからきっと。だからそろそろかなという時にまたトイレから出てきて、怒鳴られたところの近くで、いかにも理由があって人を待っていますという顔をして大人しく座って待った。

 世の中にはこの比じゃない経験をしてきた人もたくさんいるだろうけど、そういう人こそ幸せになるべき。私も救われるべき。でも幸せになる過程で、家庭環境とか金銭感覚がおかしいことに気付くんだよね。これからもこういう格差に気付くことってあるんだろうな。その度にこんなこと思い出したらいつか死ぬんじゃないかと思う。自殺とかじゃなくて、急に心臓が止まるみたいに。