7/9

 仕事で板挟み。

 私は相手の立場になるというのは苦手だが、大変さや気苦労は慮れていると思う。でも労働者だから、組織の方向性をどうしても遂行しなければならない時がある。
 今日は「自分の子どもがそうで同じこと言われたらって考えてみてよ!」とか「伝言ゲームじゃないんですよ」等、いろいろ言われた。仕事ならこういう言葉も受け流せると思っていたけど、辛い。

 久しぶりに塾の先生に電話を掛けた。6年ぶり。

 こんな私でも塾に行けたのかと思うが、ちょっとした経緯がある。高校生の時、過食による自己意識の希薄化、勉強にも追いつけなくなっていった。その頃やっと父親に塾に行きたいと言い友達が入っている塾の名前を伝えたら、翌日父親に「あの塾なんであんなに高いんだ、怒鳴ってやった」と言われた。父は頭がおかしいのでそういうことを平気でする。他に塾生もいただろうに、たぶん玄関で怒鳴ったんだと思う。それで父親は、姉が通っていた中学生用の塾に私を連れて行った。周りは中学生だらけで、知り合いの弟もいた。姉が通っていたから月謝はいらないと言ってくれて、ありがたかったのだけど、私にはお金をかけたくないんだな~と思った。その先生はすごく優しかった。平日に行くと晩御飯も出してくれたし、日曜日は私のために午前いっぱい勉強を教えてくれた。無料の塾に行かせられてると当時は悲しかったが、先生との出会いは奇跡的なものだったと思う。

 先生には、摂食障害で好きなだけ勉強に打ち込めなかったこと、やりたいことがなかったから親の言うとおりに農学部に入ってしまったこと、発達障害の子を見てやっぱり精神科で働きたいと思い、今は精神科で働いていることを伝えた。そりゃ頑張んないとな~と言われた。なんでかは分からないが、話しているうちに泣けてきた。自分のことを話すと泣けてくる、けど今日はどうしても誰かと話さないと夜を越えられないと思った。
 「先生最近耳が遠くなってしまってよ~、もうちょっとゆっくり話してくれると嬉しいの~」なんて言うので心配にもなった。元々真っ白な頭のおじいちゃんだったが、スタイルも姿勢も良い人で、めちゃくちゃ頭も良かった。コロナを機に塾は閉めてしまったらしい。

 

 先輩も皆フォローしてくれるけど、私の伝え方に問題があると思う。状況的に仕方ないのが4.5割、伝え方2割、相手の言い分が無茶3.5割。本当に私は…、分かっていても火に油を注いでしまう。まずいなと分かっていても、それ以外の方法が浮かばない。なるべく全てが穏便におさまるようにしたいだけなのに。

 明日は相談に乗ってもらえるので、資料を用意して寝る。

6/19

 歯が痛くて昨日歯医者に行ったら、虫歯になりかけてるのが3本くらい(治療対象は2本)あり、歯並び悪いね~、気にならない?慣れちゃったか(笑)と軽くディスられた。
 そんなこともあり、今は歯のことが気がかり。明日にでも全部虫歯になるんじゃないか、フロスを抜いたときに歯もぬけるんじゃないか、とか心配なことがたくさん浮かぶ。杞憂であるのは自分でも分かっているのだが、ずっとソワソワする。暇なときはそういう危険な想像をしてしまう。たぶん歯の治療が全て終わるまでこの不安は消えないと思う。不安への対処のやり方が分からない。昔からこうやって飲み込まれて、毎日低空飛行だった。今は明るく居なくちゃいけないから、大変なときもある。
 それに、治療に併せて現金が減っていくのも悩みの種。もちろん貧乏だが、お金がない不安というより、医療や美容室とか、自分のメンテナンスのためにお金をかけることに罪悪感がある。お金で自分の調子を解決しようとするなんて甘えじゃないか、という気持ち。毎日しっかりやることをやっていれば最低限で済むし。お金が勿体ない。自分の怠惰のせいでいらない出費をした、と思う。
 私は精神科に罹ったことがないんだけど、それも自分のためにお金をかけるということに罪悪感があったから。気持ちで治せると思っていた。過食だってそうだった。本当は自分の食べ物にて1円使いたくないし、回復すれば食費は今よりだいぶ減ると思う。
 周りの人が歯医者に定期受診をしてるのを見ると育ちが良いんだなと思っていたし、それはある意味当たっていると思う。でも本当は子どもの時から医療の大切さを知っているのが普通らしい。私はそういうことにお金をかけてくれる家に生まれなかったし、両親も自分にそうしてきた人だった。

 自分の中の常識を変えることは難しいし抵抗がある。だいぶ前も日記に書いたけど、彼氏に去年歯医者に行きなよと言われて、住む世界が違うことに傷付いた。私はいつも普通じゃない。皆何かしら我慢して生きているのかと思っていたけど、そんな我慢がいらなくても生きていける人もたくさんいるんだな~。でもそうでない人もいる。上手く生きるのは難しいね。いつも優勢な方にいなきゃいけない。それを見分けるセンサーみたいなのが鈍感なんだ。まあ、過ぎたことに何を言っても仕方ないし、これからはちゃんと定期検診しようねってだけの話。

6/18

 昼に違う職種の人とご飯が一緒になった。私より数年先輩の方で、格好いい女性。けっこうズバズバ言うタイプで、話すと面白いしスッキリする。

 今日のお昼に彼女から職種の研修会などに参加しているか聞かれた。一応協会には入っていることを伝えると、彼女の後輩にも入ってほしいけど、こういうことを言うのはパワハラになるから~ということだった。難しいよね~そういうのお金もかかるし。
 私は専門学校の先生にもぜひ入った方が良いと言われたからというのが大きい。でも年会費を考えたらちょっと戸惑うような値段。休日もとられることがあるし。
 彼女曰く、でもそういう研修に興味ないんだったら、そのレベルの人なんだな~って自分の中で思っちゃってるのかも、と言っていた。私も入会してなかったら、びしょの人にそう思われてたのかもな~。

 自分はなんで協会に入ったのか考えてみた。
 今は仕事で暇すぎるので、仕事中に暇を持て余している。そんな中でも大変なケースの電話をとることもあり、その度に先輩にいろいろ教えてもらっている。そういう先輩みたいに働きたい、そのためには自分の知識を磨く必要があると思う。あとは、自分の将来は少しビッグな存在になりたい。昔からこういう野望を持つところがあるので、今回もそういう面が出ているだけ。自分の前にいた顧問がすごく有名な人で、そのレベルになればたくさんの人の人生に関われるんだと思う、私もそういう人間になりたい。自分の人生に於いていてほしかった人みたいな。

 要するに、今お世話になっている人の力にもなりたいし、自分も大きい案件を担当できるようになりたいから入会してるんだと思う。専門書を読むのは嫌いじゃない。支援のやり方を模索して、いろんな技法を使って…、それが支援者の自己満足でなく、患者さんのためであるのならば、どんどん勉強するべきだとは思う。
 実践で学ぶという言葉が好きでは無くて、それって患者さんを実験台にしてるってことだよね?正解がない仕事をしているので、それは割り切らないといけないのだけど、もう誰かの不利益になるようなことはしたくないなと思う。

6/10

 6月になって無理に散歩するのを止めた。前から無理をしていたわけではないんだけど。実家に2週間連続で週末に帰っていて、毎朝4時起きでイチゴの収穫を手伝ったりしていたら、上手く眠れなくなってしまった。休むのが上手くないというか、リフレッシュするための活動と休息のバランスをとるのが苦手で、そういうところが自分を作ってきたのだと思う。

 9日の日曜日も4時起きでいちご狩りをしたのだが、帰ってからもうっすらとしか眠れず、夜に仕事に備えて早めに睡眠薬を飲んだ。おかげでぐっすり眠れたけど、月曜日の日中に眠気を持ちこしてしまい、すごく効率が悪かった。これは私の仕事がないのもある。
 ただそれからは、睡眠の質が一段階上がったというか、朝まで起きずに眠れるようになった。身体が本来の睡眠を思い出した感じ。今までは少しでも尿意を感じると起きてしまったりしたけど、そんなこともなく。

 両親のことは、今は大切に思う。大学生の時までは、殺したくてたまらなかった。
 あの頃は自分の進路を考える事自体が過食のきっかけで、そうはいってもいつも頭の片隅に消えない黒い靄のような心配事として君臨し続けていて、不安定だった。全部が親のせいではなくて、ほとんどは自分が自分で蒔いた種だということに気付くのも遅かったと思う。
 今になると、あの時両親としても理解できない行動だっただろうなと思う。リバウンド、という言葉では片付けられない嘔吐も、母親は見て見ぬふりをしていた。やめろと怒られなかったのは母の愛だったのかもしれない。毎日仕事も忙しい中で娘も孫を連れてくるし、高校生の娘も毎日送迎してやらなきゃいけないし、精神科なんて頭にもなかっただろうな。今更考えても意味が無いし、私の過程では到底贅沢なことで悩んでいたと思う。

 摂食障害の子どもにしては親孝行だなと自分でも思う。自分の進路を棒に振られたわりには。神様が自分に課した試練なんだと思うようにする。耐えられるように強く生まれたのかも、心も体も。

5/21

 今日も過食嘔吐。今日は原因が思い当たる。先輩に電話対応のやり方を注意されたから。別に怒られたわけではなくて、そういうところに気を付けてほしいです、と言われただけ。先輩はけっこうはっきり言う人なので、それはとてもありがたかった。言い方に傷付いたわけではない。

「nonturnさんは良くも悪くも、電話中も今もずっと同じなんですよね、うん、良くも悪くも。でも相手方もこっちに必死の思いで電話をかけているから、信頼関係を壊さないためにも、話し方は気を付けた方が良い、かなと、思います。申し訳なさそうには話すとかね」「私たちの世代は家電が普通にあって、それを取り次ぐのも小さい頃からやってたから、若い人は家電も無い人が多いし電話対応には慣れていないと思うので、そういうものなんだなと思ってはいました。」
と。私の実家では普通に注文の電話もあったし、私だって小さい頃から電話は取り次いでいた。から、『同世代が皆こうではなくて、電話に触れてきた私でもこうなんだと思ってください』と返した。でも言った後で、これは私以外の同世代をもっと下げる言い方になっているなと気づいた。私が言いたかったのは、私は小さい頃から電話を取っていても普通より対応が下手くそだってこと。明日訂正しようと思う。

 自分を見て若い人はできない、そういうものなんだと思われたのが悔しい。時代的な背景はあるにせよ、できないことは結局個人の能力の問題だから。それを世代のせいにしてもらった、情けをかけられたように感じた。あと、私は意識して電話での声を高くしないようにしていたので逆効果なのもうんざりした。電話口の声が高い人ってうざいから。でもそう思っていたのは私だけらしい。

 昔から口調が強くて、誤解される物言いをしてきた。高校の時の入りたての部活では、友達を慰めたつもりが嫌味に聞こえると泣かれて3年生の先輩と一緒になって怒られたこともあったし。いつかこういう、コミュニケーションの取り方について相手を傷付けるのではないかとすごく不安になる。電話でやらかしたんだから。もういつか話し方でポカをすることはこの先のレールの上にあるできごと。

 車の税金とスマホの料金を払ったついでに、セブンで抹茶のドーナツを買った。ウォーキング前に食べたんだけど、500㎉近くありびっくりした。そんなにあるなんて。それ以上何もたべなければ良かったのだけど。

 週末にかぼちゃが安くなっていたから、楽しみに食べている。今日はマヨネーズを和えて玉ねぎと混ぜてサラダにした。私は食べる量がすごく多くて、1品で1食になる量を食べてしまう。その後にプロテインを飲んで、止めなきゃいけないのにご飯も食べて吐いた。このまま寝るのは気持ちが悪いから吐いている。吐いたときも味はするんだけど、サラダってこんな味だったっけと思いながら吐いた。味わって食べていないことを吐いたときに気付くのはよくある。あと胃液が出ていないのか、酸っぱいと思ったことはほとんどない。胃が食べ物でいっぱいだから、胃液が回っていないのかも。でも毎回身体から出したくない栄養ばかり出てきてしまう。今日はプロテインとかぼちゃのサラダを吐いた。胃の中で混ざるから、食べた順に出てくるわけでは無い。

 体重と自分の身体を直視して、もうこれ以上太れないと思った。彼氏にも太っていてごめんと謝りたくないし、芸能人に劣等感を感じたくない。仕事で少し怒られただけで、自分をここまで自己破壊したくないと思っている。

 

 調べてみると、県内に摂食障害のグループがあるらしい。今週の日曜日、すがる想いで行ってみる。どうか助けてほしい。

5/15

 また彼のことを不安にさせちゃった。日記を見てるのは何となく知ってたけど、きっかけは日曜日に私がまた過食した話を電話でしたからだと思う。
 電話で過食の話をすると、その後彼が勝手に悩んだりしてラインがそっけなくなる時がある。今回もそれだった。返信頻度とテンションが明らかに下がって、私が悪いから辛かった。別に恋愛依存してるわけじゃなく、自分のことを心底憎んでるんじゃないかと不安になる。こんな気持ちになるなら付き合うんじゃなかったとか、いきすぎた考えが何回も頭をめぐる。
 思えば去年から悪化した。たぶん今負のサイクルにはまっている。
私が彼に甘えすぎて過食のことを話す⇒彼からの連絡頻度が下がる⇒不安になる、全部自分のせいだと思う⇒過食がひどくなる⇒また話してしまう

 つまりは私が話さないしか止める手段は無い。頑張らなきゃいけないとかじゃなくて、こんな話をずっとされる彼の方が辛いんだから、相手のために止めないといけない。

 今日は散歩しながら、またお菓子を買ってしまった。今日はもうやってしまうだろうなとは思っていた。帰ってから、スマホで「彼女 摂食障害」と調べて、摂食障害を持っている人が人と付き合っていいのかというテーマのパネルディスカッションの記事読んだ。パートナー側の人も参加していたんだけど、自分にできる事は何もない、というのがステータスだったと言っていた。でも摂食障害とその人の人格は別だから、人格を見ることを大切にしていた、と。

 でも私は褒めてほしいとか、内面を褒めてほしいとか見てほしいとは一切思わないな~。過食したり買ってしまった時、殴ってくれた方がよっぽどありがたい。あと死ねとか言って、散々傷付けてほしい。価値がないものを無理やり褒めさせるのは気が引けるし。
 去年あたりに、彼に内面が好きだと言われてめちゃくちゃ傷付いた。その時まで良い雰囲気だったんだけどな~。彼も褒めてるつもりだったし。その頃にはもう過食なことも見た目に自信が無いことも知っていたから配慮してくれたのかもしれないけど、でも私にとって内面を褒めるのは、褒められるような外見ではないっていうことの言い換えなんだよね。私が痩せてたら絶対そんなこと言わなかったと思う。もちろん綺麗だったから、って言ったに違いない。でも今は太っていてブスで、良く言ってもかわいいにしかならないから、性格を褒めたんだと思う。それがすごく悲しかった。これは思い出したくなかったな。なんでいつもばれないように傷付いているのか分からない。

5/14

 昨日ブログに書いてしまったことをもやもやしている。とは言っても、今日も仕事終わりに4キロの散歩をしてスプラをやって充実していた。毎日楽しい。

 いつも後になってから、ああいえば良かったと思う。

 いじめられていた時の場面をふと思い出して、本当はこうすれば良かった、という行動をとる妄想を暇なときにやっていることに今日気付いた。大昔からの癖、誰でもやってるかもしれないけど。現実には出来ないことを、過激な形で再生し直す感じ。記憶を改変している。

 高校受験の前日、クラスの女子にトイレまでこそこそ付いてこられて、個室のドアをガンガン叩かれたことがあった。その日まではあまり号泣とかしなかったんだけど、その日一人で髪を乾かしながらわんわん泣いてしまって、受験当日にすごく目が腫れていた。あの時、個室のドアを開けて便器に顔を突っ込んでやれば良かったと思う。だからそういう妄想をする。あの子の髪の毛を掴んで便器に押し付ける妄想。でも実際あの時は、何も気づかない顔をして教室に戻るしかできなかった。ださいね。

 運転中彼にイライラした場面も、同じように再生し直した。冷静に怒るとか、怒りを爆発させるとか何パターンも考えて。そうやってると自分がもっと惨めになる。相手のことも自分のことも勝手にどんどん嫌いになっていく。自分の妄想にまた腹が立つ。だって妄想の中では相手の返し方なんて想像して無いから。
 なんでその時にはっきり嫌だって言えなかったんだろう。次に言えるのはまた同じことが起こった時で、きっとまたイライラしてる。妄想通りのキレ方をしちゃうんじゃないかと怖くなるのに止められない。

 こういうことも過食のきっかけだったりするんだと思う。思えばいつも何かを考えながら過食が始まって、どうでもいいやってなったら食事も終わる感じだった。

 そういえば今日、頭に風景が急に浮かんだ。
 汚くて大きい川が右から左に流れていて、過食したい気持ちが強いほど川幅が広くなる。川に向かって歩くのは食べ物のことを考えている時。私はどれだけ川が激流でも足を止めることはできなくて、そのまま過食に流されていく。流されたままなんとか前に進んで、川を渡りきったところが過食の終わり。渡り切れないような川だったら、強制的に吐いて終わらせる、そんな感じ。
 たぶん私に摂食障害がなかったら、簡単に足を止めることができる。そもそも普通の人の心に川なんて流れてない。でも止めたい。今は量こそ減ったものの、普通の食生活ではない。